【COBOL 読み2-5】 限界突破!EVALUATEと複数ALSO

🧩今日の学び
・EVALUATE ALSOは「増えるごとに指数的に読めなくなる」危険な構文で、2個までが事実上の限界。
・“動けばOK”ではなく“未来の誰が読めるか”というCOBOL本来の美学が基準となる。
・条件を増やしたくなる衝動こそ地獄の入口──ALSOは減らす勇気が最大の防御。

な)次のコード!出てこいやっ!

係)やる気なのか軽口かのかよくわからんな…

       MOVE "B" TO GRADE
       MOVE 78  TO SCORE
       MOVE 88  TO ATTEND

       EVALUATE GRADE ALSO TRUE ALSO TRUE
           WHEN "A" ALSO SCORE >= 90 ALSO ATTEND >= 90
               MOVE "Honor Student" TO TITLE
           WHEN "B" ALSO SCORE >= 80 ALSO ATTEND >= 85
               MOVE "Steady Worker" TO TITLE
           WHEN "B" ALSO SCORE >= 70 ALSO ATTEND < 85
               MOVE "Average" TO TITLE
           WHEN OTHER
               MOVE "Needs Effort" TO TITLE
       END-EVALUATE.

ALSO×3の実験コード:一見動くが“壊れる入口”

な)あれ?もう係長ったら!これだめなやつじゃないっすか!

前回「2つまでが限界」とか言ってたじゃないですか!

俺は忘れない。あの屈辱の日々を。3つ続けるやつは無能だと。さっさと退職しちまえと!

係)俺は退職するぐらい無能だといいたいのか? ジロリ

な)ヒッ!

誰っすか!係長を無能扱いするやつは!
俺が許しませんよ!ほんと無能だなんてひどい!係長が無能なわけないじゃないですかね!無能なわけが!

係)いままで一番イライラしてるからな。

な)は!?

係)今回のは、実験コードだ。

壊れるかどうか、実際に体験してみろ。

実際に一回壊れてもいいからな?

な)いやあああああ!!
待ってええええ!

係)ふん

な)なんなの、壊れろって!

そんで、どこいったのさ、愛人と乳繰り合いに行ったんじゃないの?

まったく…

でもまぁ…やるけどさ…

んでー、
GRADEにB入れて、SCOREに78入れて、ATTENDに88入れてと。

EVALUATE GRADE ALSO TRUE ALSO TRUE

となっているので、
なにこれ。もう係長は老いぼれたんですね…おじいちゃんってばもう…

って、条件適合すると

それぞれの評価をTITLEに入れるって感じかしら?

そして最後がWHEN OTHERで、なんでもいいから、所詮は AB 評価になった生徒しか、評価しないという選民思想?

うんうん、係長らしい差別主義者にふさわしいコードだな。うんうん。

係)だーれが差別主義者だ!

な)あれ!?もう愛人宅から帰ってきたんすか?

係)誰が愛人宅だ!

お前、ほんっと口が減らねぇな。お前の体重と比例してるんじゃねーのか?

な)だったら口が減るわけないじゃないっすか!
一生減らないっすよ…右肩上がりなんですから!

いいんですよ、俺の体重のことは!

これー、別に3つぐらいなら全然地獄じゃなくないです?

ほかをWHEN OTHERにしちゃったら、全然簡単になっちゃいますよね。ラブラブベイベーですよ?

このぐらいじゃ全然壊れないっすよ。
俺を壊そうとか甘すぎぃ!!かりん糖の黒蜜漬けぐらい甘すぎぃ!

係)お前は単に鈍いだけだ。

な)うわ、悪口っすか?
パワハラっすか?パワプロっすか?ハロプロっすか?シャ乱Qですか?空もーとべーるはずーですか?

係)あほか。違うわ……スピッツ……だろ!

な)あは!ちゃんと突っ込んでくれましたね!

係)うるさいわ!

読める人と読めない人の断絶:ALSO増殖が地獄を生む

係)普通の人はな、“読む前に諦める”。
EVALUATE ALSOの怖さは、読めるやつにとっては地味だが、読めないやつにとっては地獄なんだ。

な)読めないやつ?

あーねみー昨日も俺3時よ朝の3時。あー今日も3時だわー、4時になっちゃうかもなー?とかさっさと帰ればいいのに系の先輩?

係)言っとくわ。

な)いやいやいやいや

係)だが、そう、最初は平気なんだ。
「3つぐらいならいける」って思う。

でもな、4つ、5つと条件を足すやつが出てくる。
そして、いつか言うんだ。

——「動くからいい」と。

な)うっ……耳が痛いっす。

係)動くことと、“読めること”は違うって、前に言ったな。覚えてねーだろうが。

な)うっ……耳が痛いっす…。

係)COBOLの美学は、「読む力を残すこと」だ。

お前の腹みたいにどんどん増やして満足して良いものじゃない。

な)デブにも人権を!!

係)まぁALSOを3つぐらいで止められるならまだマシだ。

問題は、簡単だと思って次もやることだ。

な)…見透かされてる…

係)そのうちこう書きたくなる。

EVALUATE A ALSO B ALSO C ALSO D ALSO E ALSO F ALSO G ALSO H

——こうなったらもう戻れないからな。

おむすび

な)え。
俺、麻薬とかやってないっすよ!まだ人の道を外していないですからぁ!
NO、お縄頂戴ですよ!

係)お前みたいなのはALSOで人の道を外すんだよ。そしてそれが伝搬するんだよ。

“ひとつ減らせば終わるのに、誰も減らさない”。

な)え…ゾンビじゃないっすか。ノーマルゾンビじゃないっすか。咬傷感染じゃないっすか!デパートに籠もりましょう!でも地下の食料品売場に行ったら、戻れなくなりますよ!

係)こうしょう感染?…いや、確実にどうでもいいことだな。

な)どうでもいいことなんて、どこにもないんですよ!

係)ゾンビの話のどこに意味があるんだよ…

係長のワンポイント

ALSO を3つ以上重ねると“読める人と読めない人の境界”が一気に裂ける。
動くかどうかではなく、未来の誰が読めるかがEVALUATE設計の本質だ。
ALSOは横並び比較として強力だが、増えるほど条件網羅が指数的に複雑化する。
「いけるからやる」は破滅の入口──減らす努力こそCOBOLの美学だ。
ALSOは最小限、読みやすさは最大限──これだけ守れば地獄は来ない。

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